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地域における厨芥等有機廃棄物回収処理システムの構築について
「捨てれば(燃やせば)ゴミ・環境破壊、活用すれば資源」
〜 未来の子供たちのために 〜

提案システムの概要
弊社の有機廃棄物処理における長年の研究成果を活かし、地域における家庭から排出される厨芥の回収処理システムを構築し、環境負荷が低くしかも化石燃料の浪費を抑制する処理を実現し、その普及を目指すものです。
システムとしては、家庭からでる厨芥を集積し、一次処理装置を配置します。これで、体積を減らし、処理に必要な水分調整・粉砕も済ませ、最終処分を容易にします。それを、現在のごみ収集と同じ要領でパッカー車により、または、このパッカー車内で一時処理を行い、最終処理センターへ搬入します。処理では従来とは異なり臭気や害虫の発生を抑え、しかも、短期間で堆肥化・肥沃土壌化ができる弊社技術を導入し、脱臭装置やブロアヒーター不要の運営費を抑えた施設になります。
できた肥沃土壌は放線菌を豊富に含むものとなり、病気に強い土壌環境を作り出すことが証明されています。これを地域の農家に安価で提供し、栄養価の高いおいしい作物作りに役立てて頂けるものと考えています。更には、近い将来懸念される食糧危機に備え、日本の食料自給率の向上にも貢献できるものと考えています。

 

1.提案の背景
  現在、京都議定書にも基づく地球温暖化防止のためのCO2発生量が叫ばれる中、わが国では排出量2000万tといわれる厨芥処理の90%以上の焼却処理が行われている。この焼却処理は、このCO2の発生量において堆肥化処理の3000倍も発生するといわれている。また、化石燃料の浪費・莫大な施設費用・できた灰の処分など、環境負荷やエネルギーの節減をふまえたこれからの処理としては多くの問題を抱えている。
  さらに、食料自給率の低いわが国の農業の将来を見通し、現在の薬漬けの不健康体のような農薬と化学肥料でやせた農地を蘇らせるためには、有機肥料は不可欠なものである。その有機肥料は、現在の耕地面積(約49万ha)からしても、厨芥・畜糞等をすべて堆肥化しても(約2000万t10aに年間2t使用したとして20%の量にすぎない)足りない量になっている。 今後農業の発展を重要課題と捉えると、さらに必要とされるものである。
  厨芥の発生量は、若干の減少はあっても未来永劫なくなることはない。これらの点からしても、今後は、既存の家庭から出るし尿の処理のようなモデルを構築し、厨芥を環境負荷やエネルギーの浪費の少ない効果的な処理を行い、有効利用していくシステムが必要である。

 

2.システムについて
(1)システムの目的
   自治体を含め地域社会が、一日も早く環境負荷の低い、環境と調和した厨芥処理を実現する。そのことで、失われつつある農業国日本を少しでも立て直し、食料自給率を挙げるとともに健全な作物の提供を受けられる社会を作るため。
(2)システムの内容
   各地域にごみ収集所を配置し、収集所には減容・発酵処理促進を目的とした一次処理装置を配し処理を行う。一次処理装置に集められた厨芥処理物を、現存の会社などのパッカー車を利用し収集を行い、または、このパッカー車内で一時処理を行い、堆肥製造センターへ搬入する。センターでは弊社技術を利用した、従来とは異なり臭気や害虫の発生を抑え、しかも、短期間で堆肥化・肥沃土壌化ができるシステムを導入し、脱臭装置やブロアヒーター不要の運営費を抑えた施設になる。また、できた堆肥は従来のような不安定なものではなく、放線菌を豊富に含む堆肥となり、病気に強い土壌を作り出すとともに微量栄養素を豊富に含んだ良質のものになる。同時に成分分析・生育試験等を行い品質の安定化も図ることが望ましい。
   できた堆肥は地域農家に安価で提供され、農地の健全化を図り、栄養価も高くおいしい作物の栽培に貢献し、さらには、できた作物が地域住民に提供される完全なるリサイクルを目標としている。実際に北野町では、生ごみリサイクル会の活動により堆肥が利用され、作物がより美味しく、また、きれいな花が咲くと好評を得ている。
(3)システムのニーズの根拠
   今後、排出される厨芥がなくなることは考えられず、その処理を行う上で環境負荷やエネルギー消費を軽減し、完全なリサイクルを実現するモデルが必要である。このモデルはモデル内での改善はあると思われるが普遍的なものとなると考えている。

 

3.システムによって期待される効果
(1) 地域環境改善に係る効果
生ゴミの焼却によるCO2の発生量は、化石燃料によるものでは生ごみ量の1.9倍ものCO2を排出すると算出されている。平成17年度、小郡市の生ごみの排出量は家庭系3269t・事業系512tで、市全体では約3800tとなり、焼却によるCO2の発生量を、堆肥化することでおよそ7千200tを削減することが出来る。福岡県全体では、排出される厨芥およそ40万tこの焼却によるCO2の発生量およそ76万tを削減するとともに、そのときに消費される化石燃料を節減し枯渇化の予防となる。日本全体において、その削減効果は、2000万tの生ごみ処理により、およそ3800万tとなり、2010年のCO2排出削減目標7900万tの約半分が達成されることになる。
また、現在弊社の堆肥化技術は、臭気や害虫が抑制されることで地元JAや畜舎の管理でも広く活用されており、従来の堆肥化技術と比較すると周辺環境の悪化も防止する。
(2) 地域の活性化に係る効果
   この事業の問題点は厨芥の分別収集の徹底にある。しかし、この機会に、このことを地域住民や事業所に本質的に理解してもらうことにより、今後発生する環境問題への取り組みの糸口になると考えられる。環境問題の低コストの、また、省エネルギーでの解決は今後も住民・事業所の理解が不可欠なので、その意識を高めるためにも、身近な生ごみの問題から取り組むモデルを作ることが必要である。
   そのことで、地域住民や事業所の環境に対する意識を高め、そのコミュニティ全体の環境への取り組みが活性化される布石となる。
   また、このプランを実用化させることにより、地域農家の付加価値の高い作物作りへの意識を高め、地域農業の活性化・生産性の向上にも貢献したいと考えている。
さらに、これまでより安い費用で処理されることは地域住民への負担も軽減できるし、その費用を他の事業にまわせることで貢献できる。

 

以上のように、概略ではありますが、各自治体や行政による取り組みが身近に迫った環境問題・食糧危機問題に対し、非常に重要になっていると考えております。現在、いくつかの自治体では、ダンボール堆肥化などによる一部排出量の削減を試みられてはおられますが、その取り組まれる方の全人口に対する割合や、できる堆肥の品質の差などを考えますと全体の解決には程遠いと予測されます。
ご覧になっていただいている皆様にも、少しでも早期に、身近に出来る環境・食糧問題に対する取り組みにご協力頂けますよう、宜しくお願いいたします。

 

平成18年10月 2日
株式会社 福岡生物産業開発研究所
研究開発部 田 中 研 実

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